
ガラスの棺
貧しい仕立て屋だからと言って、大それたことを成し遂げることができないとか、高い地位に着くことはできない、などと、だれも言ってはいけない。必要なことといったら、正しい場所に行く、ということだ。そして、幸運の持ち主である、と… 続きを読む ガラスの棺
貧しい仕立て屋だからと言って、大それたことを成し遂げることができないとか、高い地位に着くことはできない、などと、だれも言ってはいけない。必要なことといったら、正しい場所に行く、ということだ。そして、幸運の持ち主である、と… 続きを読む ガラスの棺
あるところに、とても愛してやまない許嫁と婚約している王様の王子がいた。そして彼は、彼女とともにいた時、とても幸せであった。父が病に倒れ、死んだという知らせを耳にして、彼はもう一度父の最期を見たいと望んだ。 そして王子は愛… 続きを読む 十二人の狩人
昔、ある村に亭主と女房が住んでいた。女房は大変な怠け者で働こうとはしなかった。亭主が女房に糸紡ぎを頼んでもすることはなかった。そのうえ、女房は紡いだ糸を巻かなかったので、もつれた糸が山のようになって残っていた。亭主が女房… 続きを読む 怠け者の糸くり女
昔神が子供をお授けにならなかった王妃がいました。毎朝彼女は庭園に出て天の神に息子か娘を授けてくださるようにお祈りをしました。すると天から天使が彼女の元に降りてきてこう言いました。「安心おし。あなたはこれから望みを叶える力… 続きを読む なでしこ
ハリーは怠け者だった。毎日一匹の山羊を牧草地に連れていく以外何もすることがなかった。そんな簡単な仕事にもかかわらず、一日の仕事が終わって家に着くと、ぶうぶう文句を言った。 「全くきつい仕事だ。なんてうんざりするような仕事… 続きを読む ものぐさハリー
千年かそれ以前に、この国には小さな王様しかいなかった。そのような王様のうち、コイテル山に住んでいる王様は狩りが大好きでした。あるとき、王様は猟師と一緒に城から馬で出かけて行った。そして三人の娘が山で牛番をしていて、王様と… 続きを読む 三匹の小鳥
昔あるところに小さな愛らしい女の子がいました。この女の子に会った人はみな彼女のことを好きになりましたが、特に彼女のおばあさんはこの子のことが大好きで、いつも何かをあげたがっていました。ある日おばあさんは女の子に赤いベルベ… 続きを読む 赤ずきん
あるところに、一人の商人がいた。商人にはふたりの子どもがいる。一人は男の子、もう一人は女の子。子どもたちは二人とも幼く、まだ歩くことが出来なかった。 ある日、どっさり荷物を積んだ、商人の二そうの船は海へ漕ぎ出して行った。… 続きを読む 金の山の王様
昔むかし、あるところに、年老いた女王様が住んでいました。女王様の夫である王様は、何年も前に亡くなってしまっていました。女王様には、とても美しいお姫様がいました。このお姫様は、とても遠い国にいる王子様と結婚することが決まっ… 続きを読む ガチョウの番をする娘
昔、大きくて深い森の真ん中に古いお城があった。そこには年老いた魔女が一人で住んでいた。昼は猫かメンフクロウに姿を変え、夜になると人間の姿に戻った。魔女は野生の動物や鳥たちを自分のもとに誘い、彼らを殺し、煮たり焼いたりした… 続きを読む ヨリンデとヨリンゲル
ある昔、ハンズと言う若い農民がいて、その叔父が彼のためにお金持ちのお嫁さんを探していました。 叔父はハンズを温もったストーブの後ろに座らせ、鍋いっぱいの暖かいミルクとたくさんの白いパンを取ってきて、彼に真新しいファージン… 続きを読む ハンズの嫁探し
むかし、むかし、あるところに、三人の息子を持つ王様がいた。三人の息子のうち二人は賢く利口、でも三人目の息子はほとんど口を利かないし、単純で無知。間抜けの抜け太郎と呼ばれていた。 王様は年を取って、体も弱ってきた。そこでふ… 続きを読む 三枚の羽
昔、いっしょに旅をしたいと思ったおんどりとめんどりがいた。それで、おんどりは美しい馬車を作った。その馬車には赤い4つの車輪がついていて、4匹のネズミがつながれていた。めんどりはおんどりといっしょに馬車の席に座り、旅に出た… 続きを読む コルベスさま
ある晴れた日のこと。神様が散歩をしようと思いたった。神様は、すべての使徒と聖者をつれて行った。天国には聖ペテロただ一人が残った。 神様はペテロに、自分が出かけている間は、誰も中に入れてはいけないと命じた。そこでペテロはド… 続きを読む 天国へ行った仕立て屋
夫をなくしたあるご婦人には、二人の娘がいた。ひとりは美人の働き者。もうひとりは、醜い怠け者。醜い娘が実の娘だったため、母親はその娘を一番に可愛がった。 美人の娘は、家の仕事をすべてさせられ、その家の家政婦のようにあくせく… 続きを読む ホレおばさん
昔ある時、はつかねずみと小鳥と腸づめが協定を組みました。彼らは共に暮らし、長らくの間、平和で豊かな生活を送っていました。そんな彼らの生活は役割分担の上に成り立っていて、小鳥は毎日森へ薪を取りに行きました。はつかねずみは水… 続きを読む はつかねずみと小鳥と腸づめの話
昔あるところに、漁師とその妻は海辺で貧しく暮らしていた。漁師は魚を捕まえるために毎日漁に出ていた。 ある日、漁師は自分の竿に座って、きれいな水の中を見ていた。すると竿が引かれ、竿を上げてみると、大きなヒラメがかかっていた… 続きを読む 漁師とその妻
とある大きな森の近くに、貧しいきこりとその妻が2人の子どもと一緒に暮らしていました。 一人は男の子のヘンゼル、もう一人は女の子のグレーテル。彼らには食べ物や飲み物がほとんどありませんでした。陸地で大きな飢饉があり、きこり… 続きを読む ヘンゼルとグレーテル
むかしむかし、世の中に出て行ったある王子がいました。物思いに沈み悲しんで、美しく澄んだ青空を見上げてため息をつき、「天国にいるならどんなにいいだろう」と言いました。すると、道の向こうからこちらに歩いてくる、1人のみすぼら… 続きを読む 天国へ導く貧しさと謙遜