『愛の詩集』の解説
底本には、以下の諸篇がおさめられています。 「01 孝子実伝」(新字旧仮名) 萩原朔太郎 「02 愛の詩集のはじめに」(新字旧仮名) 北原白秋 「03 愛の詩集」(新字旧仮名) 室生犀星 「04 愛の詩集の終りに」(新字旧仮名) 萩原朔太郎なお、「03 愛の詩集」には底本どおり「01 孝子実伝」「02 愛の詩集のはじめに」「04 愛の詩集の終りに」をすべて納めています。※公開に至っていない場合は、リンクが機能しません。
『愛の詩集』の全文
ちちのみの父を負ふもの
ひとのみの肉と骨とを負ふもの
きみはゆくゆく涙をながし
そのあつき氷を踏み
夜明けむとするふるさとに
あらゆるものを血まみれにする
萩原朔太郎