父親と息子とライオン

『父親と息子とライオン』の解説

注:真実と嘘の夢の違いについて説明している寓話については529番を参照してください。

  • タイトル父親と息子とライオン
  • 著作者イソップ(アイソーポス)
  • 書籍名父親と息子とライオン
  • 制作年?
  • 製作国不明
  • 言語不明
  • 著作権状態パブリック・ドメイン
  • 『父親と息子とライオン』の全文

    ある臆病で年老いた男には、たいてい元気がよく狩りに行きたがる一人息子がいました。

    夢の中で父親は息子がライオンに殺され、倒れ死んでいるのを見ました。夢が実際に本当になるかもしれないことを恐れた父親は、家族のために家を建てました。それは高い天井と丈夫な壁があり光が十分に差し込むきわめて美しい家でした。そして父親は息子を家の中に閉じ込めて監視しました。

    息子を悲しませないようにと、父親は様々な動物の絵を壁に描きました。その中にはライオンの絵もありました。ライオンの絵を見て息子はさらに悲しくなり、しだいに絵に近寄ってライオンに言いました。「悪いライオンめ、おまえが父に見せた嘘の夢のせいで、私はここの囚人になり、まるで女にでもなったかのように監視されています。しかしなぜ私は暴力ではなく言葉だけでおまえを攻めているのだろうか?」

    すると少年はライオンの目を引っ掻くつもりで手を叩きつけましたが、代わりに銀色の木材が剝がれて指の爪を貫通しました。父親は必死になって出来ることは全てしましたが何の効果もなく、少年の指はひどい炎症になりました。その感染は少年の鼠径部にまで広がり、少年を死に至らせました。年老いた父親は、生きてもいないライオンのせいで死ぬ運命にあった自分の息子を救うことが出来ませんでした。

    あなたは勇気をもって、目の前に用意されてある物事に対して裏をかくことなく耐えなければなりません。起こるべきことからは逃れることが出来ないのです。

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