キュクロプスと財宝

『キュクロプスと財宝』の解説

注:古代ギリシア神話では、キュクロプスは洞窟に住む非社交的な巨人です。つまりこの物語で埋もれた財宝を守っているキュクロプスの描写は前例がないように見えます。しかしそれはキュクロプスの建てる壁や砦についての伝説や黄泉の国との関連についての事かもしれません。(例、ウェルギリウス著『アイネエス』6巻630番)

  • タイトルキュクロプスと財宝
  • 著作者イソップ(アイソーポス)
  • 書籍名キュクロプスと財宝
  • 制作年?
  • 製作国不明
  • 言語不明
  • 著作権状態パブリック・ドメイン
  • 『キュクロプスと財宝』の全文

    ある男は多少高慢なところがありましたが、自分の成功には分別のある人でした。

    男は子供たちと一緒に快適な生活を楽しんでいましたが、しばらくして全ての金を失くしてしまいました。(そのような状況では自然なことだけですが)精神的な苦悩に苦しんだ男は、神への不敬を言い、自殺を余儀なくされる気持ちにさえなりました。なぜならそのような不幸な状況では生きているより死んだ方がましだったからです。

    それゆえに男は剣を手に取り、人気のない場所を探すために出かけました。道の途中で男は、いくらかの金貨が見える深い洞穴を見つけました。そしてそれは多大な枚数の金貨でした!そこにあった金貨は巨人の一種であるキュクロプスが置いていたものでした。この信心深い男は、金貨に気づいたとき恐怖と喜びの両方に圧倒されました。

    それから男は剣を捨て金貨を取ると、喜んで子供たちのもとへ戻りました。その後、キュクロプスは洞穴へ戻りました。しかしそこに金貨がなく代わりに剣が横たわっていたら、男はすぐに剣を手に取り命を絶っていたことでしょう。

    この寓話では、悪い事は自然に悪い人に起こる一方で、正直で道理をわきまえた人には良いことが待っていると示しています。

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